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子どもにタイピングを練習させる前に大事なこと — 学年別の始め方と家庭のコツ

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著者
タイピング無双 開発者

「うちの子にもタイピングを練習させたい。でも、何から始めればいいんだろう」。そう思って、この記事にたどり着いた保護者の方が多いと思います。タイピングは、これからの学校でも将来の仕事でも、ずっと使う一生の道具です。早く慣れておくに越したことはありません。

ただ、いきなり「さあ練習しなさい」と始めてしまうと、かえって遠回りになることがあります。子どものタイピングでいちばん大事なのは、速さでも教材でもなく、「嫌いにさせないこと」。一度「つまらない」「できない」と感じてしまうと、そこから先がぐっと続きにくくなるからです。

この記事は、お子さんにタイピングを練習させる前に、保護者の方に知っておいてほしい心構えと、低学年から中学までの学年別の始め方を、やさしくまとめたものです。脅したり急かしたりはしません。「できないのは順序の問題で、才能ではない」——この前提だけ持ち帰っていただければ十分です。

ESSENCE

結論:いちばん大事なのは「嫌いにさせない」こと

細かい話の前に、いちばん大事なことを先に書きます。子どもにタイピングを練習させるときの核心は、たった1つです。

  • 「速く打てる」より「嫌いにならない」を優先する

    タイピングは一生使う道具なので、急ぐ必要はありません。今ここで速さを求めて嫌いにさせるより、「キーボードって楽しい」という気持ちを残すほうが、結局ずっと速く上達します。

  • できないのは順序の問題で、才能ではない

    タイピングが苦手な子は、能力が低いのではなく、習う順番が合っていないだけのことがほとんどです。順番さえ整えてあげれば、どの子も必ず打てるようになります。

理想は、「練習させられている」ではなく「遊んでいたら、いつのまにか速くなっていた」という状態です。実際、子どもの頃に遊びながらキーボードに触れていた人ほど、大人になってからの差を意識せずに埋めています。逆に、大人になるほどクセを直すのは大変になります。だからこそ、最初の入り口で「楽しい」と思ってもらうことが、何より大事なのです。

BEFORE

練習させる前に、親が知っておきたいこと

具体的な始め方の前に、保護者の方に2つだけ知っておいてほしいことがあります。これを押さえておくと、関わり方がずいぶん楽になります。

  • タイピングは一生の道具になる

    手書きが減り、文章を入力で書く場面はこれからもっと増えます。タイピングは一度身につければ一生使えるスキルで、早く慣れた子ほど、学習でも将来の仕事でも余計なストレスが減ります。だから取り組む価値は十分にあります。

  • でも、詰め込むと逆効果になりやすい

    価値があるからといって、毎日長時間やらせたり、速さを厳しく求めたりすると、たいていの子は嫌いになります。タイピングは「短く・楽しく・続ける」のが王道で、量より「触れ続けること」が効きます。焦らないことが、結果的にいちばんの近道です。

PRINCIPLES

嫌いにさせない3つの原則

ここが、この記事でいちばん持ち帰ってほしいところです。お子さんに関わるとき、次の3つだけ意識してみてください。

  • 1. できた所をほめる(できない所を指摘しない)

    「速いね」より「さっきより打てるようになったね」と、伸びをほめてあげてください。ミスを指摘されると、子どもはキーボードの前に座るのが嫌になります。正しく打てたこと・前より進んだことに目を向けるだけで、続き方がまるで変わります。

  • 2. 競争や速さを強制しない

    「もっと速く」「お兄ちゃんはできたのに」は禁句です。速さは結果としてあとからついてくるもので、最初から求めると緊張して手が止まります。本人のペースで、できた回数が増えていくこと自体を一緒に喜んであげてください。

  • 3. 短く区切る(やめどきを先に決める)

    1回5〜10分で十分です。「もう少しやりたい」というところでやめるのが、明日も続けるコツ。疲れて嫌になるまでやらせるより、「楽しかった」で終わるほうが、長い目で見るとずっと伸びます。

ROMAJI

ローマ字は先?後? — タイミングの考え方

子どものタイピングでよく迷うのが、「ローマ字を覚えてから始めるべき?」という点です。日本語をローマ字入力で打つときは、「か = K+A」「さ = S+A」のように、子音+母音で1文字になります。だから、ローマ字が読めないと入力でつまずく場面が出てきます。

とはいえ、ローマ字を完璧に覚えてからタイピングを始める必要はありません。多くの小学校では小3前後でローマ字を学ぶので、その学習と並行してキーボードに触れていくのが現実的で、むしろ相乗効果があります。授業で習ったローマ字を、その日のうちに入力で使ってみると、定着がぐっと早くなります。

ローマ字をまだ習っていない低学年なら、無理に入力から入らず、まずは「ひらがな入力」でキーに触れて遊ぶ手もあります。大事なのは「キーボードは怖くない」という感覚を先に作ることで、ローマ字入力への移行は、ローマ字を習ってからで十分に間に合います。

BY GRADE

学年別の始め方(低学年〜中学)

「何から始めればいい?」の答えは、学年によって少し変わります。下の表は、あくまで目安です。お子さんの興味や習熟に合わせて、前後しても構いません。大切なのは、今の段階より1つだけ先に進むことです。

学年この時期の目標始め方・やること声かけのコツ
低学年(1〜2年)キーボードに親しむキーに触れて遊ぶ・ひらがなで入力してみる「打てた!」を一緒に喜ぶ。速さは求めない
中学年(3〜4年)ローマ字とホームポジションローマ字入力に移行・指の定位置を覚える手元を見てもOK。少しずつ見ないように促す
高学年(5〜6年)速さと正確さの両立手元を見ずに打つ・自分の速さを測ってみるミスより「前より伸びた」をほめる
中学生実用レベルへレポートや調べ学習で実際に使う・対戦で楽しむ本人に任せる。口を出しすぎない
学年別のタイピングの始め方の目安(お子さんの習熟に合わせて前後してよい)

学年ごとのもっと細かいカリキュラムや、小学生が何年生から始めるとよいかは、同じシリーズの小学生のタイピング練習は何年生からで詳しく解説しています。学校での扱いも知りたい保護者の方はそちらもどうぞ。

ENVIRONMENT

家庭の環境を整える(姿勢・机・時間)

上達のしやすさは、座っている環境にも左右されます。といっても、特別な道具は要りません。まず、机と椅子の高さです。座ったときに、ひじが軽く曲がって、手首がキーボードと水平になるくらいが目安。足が床につかない場合は、踏み台や台を置いてあげると姿勢が安定します。

次に、画面との距離です。前のめりになって顔が近づきすぎないよう、目と画面は30cmほど離します。背中を丸めて画面に張りつくクセがつくと、目も体も疲れやすくなり、それだけで「タイピング=疲れるもの」という印象になってしまいます。

そして時間の区切りです。子どもは夢中になると、つい長く続けてしまいます。タイマーで「今日は10分」と先に決めておくと、ダラダラ続いて飽きるのを防げます。タブレットやスマホでも文字入力の練習はできますが、ホームポジションを身につける本格的な練習には、やはり物理キーボードのほうが向いています。

WATCHING

そばでの見守り方

保護者の関わり方で、続くかどうかが大きく変わります。コツは、「口を出しすぎないこと」。隣でずっと「そこは違う」「もっと速く」と言われ続けると、子どもは萎縮して、自分で考えて打つ余裕がなくなります。間違えても、すぐには直さず、本人が気づくのを少し待ってあげてください。

おすすめは、最初のうちは隣で一緒にやることです。親も同じように打ってみて、「これ難しいね」「ここ間違えちゃった」と、できない側に回ってあげると、子どもは安心します。「失敗してもいい場所なんだ」と思えると、のびのび手を動かせるようになります。

手元を見ずに打つ練習に入ったら、つい手元を見てしまっても叱らないでください。手元を見ないのは最初は誰でも怖いものです。そっと「画面の文字を見ててごらん」と促す程度で十分。できた瞬間を見逃さずにほめてあげると、一気に自信がつきます。

VISUALIZE

「伸び」を親子で見える化する

子どもが続けるいちばんのエンジンは、「自分が上手くなっている」という実感です。ところが、タイピングの伸びは本人には見えにくい。だからこそ、伸びを数字で見える化して、親子で一緒に確認してあげると、続けるモチベーションがぐっと上がります。

見える化の方法は2つあります。1つは速さ(WPM=1分あたりに打てる単語数)の記録。先週より少しでも数字が上がっていれば、それは立派な成長です。落ち込ませる材料ではなく、ほめる材料として使ってください。もう1つは、苦手なキーを「指単位・キー単位」で把握すること。「右手の小指が苦手みたいだね」まで分かると、漠然と練習するより楽しく、効率も上がります。

タイピング無双の道場は、各モードが終わったあとに「苦手キー(ミスの多いキー)」を自動で表示します。これを親子で見て、「次はこのキーを狙ってみよう」と一緒に作戦を立てると、練習が宝探しのようになります。速さの目安そのものはWPMの平均と目安で確認できますが、他人と比べるためではなく、お子さん自身の「先週との比較」に使ってあげてください。

AT HOME

タイピング無双の家庭での使い方

ここで、私たちが作っている対戦タイピングゲーム「タイピング無双」を、家庭でどう使えるかを紹介します。完全無料・ブラウザだけで遊べてログイン不要なので、アカウントを作る手間も、個人情報を登録する不安もありません。気になったその場で、すぐに始められます。

お子さんの入り口としておすすめなのが「ホームポジション道場」です。師範というキャラクターが、1キーずつ手取り足取り進めてくれる段階式の練習で、いきなり長い文章を打たせるのではなく、「まずこのキー」「次はこのキー」と無理のない順番で進みます(全100ステージ・10章の段階式です)。最初の一歩を、ゲームのキャラクターが一緒に歩いてくれるイメージです。

対戦モードもありますが、家庭では段階的に使うのがおすすめです。最初はCPU相手の練習から始めて、本人が「やってみたい」と言ったら、勝ち負けより「楽しい」を優先するルールで対戦に進む。ご家庭で「対戦は1日1回まで」のようなルールを決めておくと、ゲームとしての楽しさと、練習としての落ち着きを両立できます。

AVOID

やってはいけないこと

最後に、良かれと思ってやりがちだけれど、子どもがタイピング嫌いになりやすい関わり方を挙げておきます。ひとつでも心当たりがあれば、今日からそっと手放してみてください。

  • 長時間やらせる

    「もっとできるでしょ」と時間を延ばすほど、子どもは疲れて嫌になります。短く切り上げて「また明日」のほうが、確実に続きます。

  • 速さだけを叱る

    「遅い」「まだそんなに?」は、いちばん意欲を削る言葉です。速さは順序の最後についてくるもの。今は丁寧に打てたことをほめてあげてください。

  • 他人と比べて急かす

    兄弟や友だち、平均値と比べて急かすと、本人のペースが崩れます。比べるなら「先週の本人」とだけ。伸びはその子のなかにしかありません。

どれも、保護者が熱心だからこそ起きがちなことです。気づいたときに「嫌いにさせない」という原点に戻れば大丈夫。焦らず、お子さんのペースを信じてあげてください。

FAQ

よくある質問(FAQ)

  • Q. タイピングは何歳から始められますか?

    明確な「適齢」はありませんが、ローマ字を学ぶ小3前後が一つの自然なタイミングです。それより小さくても、ひらがなが読めてキーボードに興味があれば、遊び感覚で触れる分には早すぎることはありません。大事なのは年齢より「本人が楽しめているか」です。

  • Q. タブレットやスマホでも練習できますか?

    文字入力の練習はできますし、まず触れてみる入り口としては十分です。タイピング無双もスマホ・タブレットに対応しています。ただし、ホームポジション(指の定位置)を身につける本格的な練習には、やはり物理キーボードのほうが向いています。慣れてきたら、PCや外付けキーボードに移るのがおすすめです。

  • Q. ゲームで練習させても大丈夫ですか?

    むしろおすすめです。「練習させられている」より「遊んでいたら速くなっていた」状態のほうが、子どもは続きます。大事なのは、ゲームでも正しい順序(キーに親しむ→ホームポジション→速さ)を踏むこと。タイピング無双のホームポジション道場は、その順序をゲームのまま体験できるように作っています。

  • Q. 1日どれくらい練習させればいいですか?

    1回5〜10分で十分です。子どものタイピングは、量より「毎日少しずつ触れること」が効きます。週末に長時間まとめてやるより、平日に短く続けるほうが定着します。「もう少しやりたい」と思うところでやめるのが、明日も続けるコツです。

  • Q. 親がタイピングを教えるとき、何に気をつければいいですか?

    口を出しすぎないことです。隣で間違いをいちいち指摘するより、できた所をほめてあげてください。最初は親も一緒に打って、「これ難しいね」と同じ目線に立つと、子どもは安心して手を動かせます。速さを求めず、伸びを一緒に喜ぶ——それだけで十分です。

SUMMARY

まとめ — 今日からの一歩

子どもにタイピングを練習させる前にいちばん大事なのは、速さでも教材でもなく、「嫌いにさせないこと」です。できた所をほめて、速さを強制せず、短く区切る。ローマ字は習うのと並行で構いませんし、学年に合わせて1つだけ先に進めれば十分です。できないのは順序の問題で、才能ではありません。

全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。今日は、お子さんと一緒に5分だけキーボードに触ってみてください。「楽しかった」で終われたら、その日は大成功です。遊んでいるうちに、いつのまにか速くなっている——その入り口に、そっと立たせてあげましょう。

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